隣のワカメは青く見える

九州を拠点に生きている現役3年目大卒看護師。最近の悩みは観劇と旅行に費やすお金をいかに捻出するか。そんな日々です。

19/7/30S@Les Misérables 新キャスお披露目会的な空気



この日はタイトル通り2019年新キャストお披露目会のようなメンバー揃いでした。プリンシパルの2/3は目新しい方ですね😋
という事で早速キャスレポSTART!!!
(前回までのキャストは省きます)
(アンサンブル編は後程)



佐藤隆紀:ジャン・バルジャン
佐藤さんのバルジャンは動画やテレビで何度も聴いて、『絶対に良い!』と謎の確証を持っていましたが、やはりめちゃくちゃ良かった!佐藤さんはまごうことなき優しきバルジャンで、彼が起用された理由にも納得です。今年も上手いことバルジャンを平均的に配置されていますね。マリーアントワネットでも思いましたが、テノールの優しい音が心地良く耳に届いてくるので序盤の独白からもう涙ボロボロ。
シュガーバルジャンって絶対根っからのいいやつなんだよ。リトコゼを迎えに行くとこなんか、『はいコゼット』からの表情が『えっ、君が?』みたいに少し困惑してからもう限りない笑顔。コゼットの全てを包み込むかのような。ファンテとの約束とは別に、この子に一生を捧げて守り抜くんだという意志の強さとコゼットに向ける眼差しがもう堪らなく暖かい。ここでも涙ボロボロ。
っていうか、シュガーバルジャンの時って大抵その優しさに涙してるんだよなぁ。個人的には、バルジャンにはやっぱりジャベールとは対極的に、慈悲深く人間味のある行動と暖かさを凄く凄く求めているのでもうがっつりハマって終始泣いています。隣の方すみません。


上原理生:ジャベール
理生君のジャベールは本当に本当に期待してた!!!アンジョルラスじゃなくなったのが本当に悔やまれるくらい理生アンジョが好きだったのでその分理生ジャベに対する思いは膨れ上がる一方なのです。そして、理生ジャベ観ての感想。やっぱり最高です。例えるなら狂犬ですね。
最近まで革命側にいた経験からかジャベールを演じるとやっぱり何か思うものがあるのでしょうね。理生君は立派な警部としてのジャベールを演じていましたがやはり、心のどこかに学生達へ対する情けと言うか、こう、思いがあるように感じました。砦の崩落後、バルジャンを探す際荷台に乗せられたアンジョを発見するや否や心の何かが弾けたような表情をします。ガブローシュを見た時もそうですが、彼の心はバルジャンに逃げろと情けをかけられた時点で張り詰めていた糸はもう切れる寸前までダメージを負っているので、ここでの彼の精神を繋ぎとめているものは最早仕事の責任と信念、そして気力なのです。
理生ジャベにとっては学生達の抵抗はほんのお遊びのような、どうせ負け戦になるのだと確信を持っており、その上で囮となり砦の中へ入って行くのです。彼にとってそんな生前の生き急ぐような学生達に情けをかける理由も何もありませんでした。しかし、いざ敗北した彼らを見た理生ジャベ。過去の自分と重ね合わせたのか、横たわるガブローシュにそっと触れ、まるで獣が唸るかのように叫びます。その叫びには自分に情けをかけたバルジャンへ対する混乱や怒り(最早憎しみ、執念と言っても良いのかもしれない。)青年らを亡き者にしてしまったもどかしさ、自分の信じる正義への疑念等さまざまな思いが複雑に含まれており自分の中では抑えきれなくなった衝動で出た雄叫び。彼の良心と理想とがぶつかり合い苦しんでいるのがもう痛いほど伝わってきて、理生ジャベらしいなぁと思いながら号泣していました。


二宮愛:ファンテーヌ
二宮さんはやはり母親としての思いの強さが印象的な方です。夢破れてでは、過去の自分に思いを馳せ、今は見えない『あの人』の影を追いながらも、理想と現実の差をつけ今はコゼットが全てだと言わんばかりに歌い上げるんです。
昔はファンテにしては終始ちょっと強すぎるかなぁとか思っていましたが、彼女は現実の悲惨さを痛いほど見せつけられ、人生に絶望さえし、もがき嘆く様が伝わってきていいなと思ってきた次第です。こんなはずじゃなかった、こんな人生になるつもりじゃなかった…なんで…。二宮さーーーーん!


屋比久知奈:エポニーヌ
屋比久ちゃんは想像通りどこまでも自分にまっすぐで精神の強いエポでした。マリウスから奪った本なんか、力づくで読んでしまうんじゃないかと思いましたもん笑。彼女なら略奪愛でも成り立ってしまうんじゃない?と思ってしまいました(冗談です。)
3人の中では、マリウスの心がコゼットに向いていると分かっていながらもどうにか自分も視界に入れてもらいたいと、1番懸命に健気に動いていると思います。だからこそ被弾した際に彼に余計な心配をかけたくないと血で汚れた服を上着で必死に隠す姿に涙が止まらない。この子は最後まで本当に女の子なんです。少女なんです。
声は出るし可愛いし。ちょっと元気で強気なエポで、心配な部分もありましたが結論、個人的には全然ありでした。


三浦宏規:マリウス
出来ることなら三浦さんのファンはここで引き返していただきたい。なぜなら私が彼にあまり良い印象を受けなかったから。
マリウスって無鉄砲なやんちゃさやコゼットが旅立つからと死ぬ覚悟で戦場に赴く様な変わり者でありながら、それでいてコゼットが一目惚れする様な中身も外柄も格好いい好青年。
しかしながら、どうも彼には何一つ一目惚れ出来ない。何故?きっと歌い方とか演技が私の苦手分野に一致してしまっているから。だから辛口になりますが感情輸入も出来なかった。というか、マリウスじゃなかったらありだったかもという印象。だってマリウスってやっぱりこの物語の核を握る人物で大きな波を作るうちの1人。後半のバルジャンの考えを左右したり、アンジョやグランとは違った学生の中に新しい空気を入れる人物。もちろんエポ・コゼットとも関わりが強く、もう少し軸を強く持っていて欲しいというのが本音。
でも、史上最年少でマリに抜擢されて演じるのはただただ凄い事だなぁと思います。


生田絵梨花:コゼット
いくちゃんは、まぁ例年通り。特に感動する!って場面もなければ別に観ていて嫌な部分もない。高音は綺麗に出るけど声量が少し物足りない。おしとやかで落ち着いている大人な女性コゼットというイメージですね。17歳にしては大人びを帯び過ぎている感じもしますが、バルジャンに、外の世界にあまり触れさせられないまま育てられたらまぁそうなるよなぁ。と納得させる笑


朴璐美:マダムテナルディエ
元々声優さんということもあり、声の変幻自在さは凄いと思います。それにしても物凄い声量ですね。ちょっと侮っていました。すみません。テナに負けじ劣らずのマダムのゲスさ、陰湿さ、華々しさも表現されていて思った以上に良かったです。(どんだけ初期期待値低かったの?って話よね)


小野田龍之介:アンジョルラス
彼のアンジョは確実に縁の下の力持ちリーダータイプではなかろうか。てっぺんに立ってみんなを導く様なカリスマ性やストイックさはないけれど、それぞれの思いに寄り添いながら下から全体を押し上げて革命を起こしてしまうような力強さがあるなぁと思いました。そんな彼の姿にみんなも賛同していくという風な。要するにとっても優しいリーダーって事ですね。
彼ならばグランの事も早々に許してしまいそうです笑『よし、友よ。共に戦おうじゃないか!』とか言ってそう笑
そのうちバルジャンとかまで上り詰めて欲しいなぁ。


大矢臣:ガブローシュ
大矢くんは本当にやんちゃなガブです。そしてやっぱり可愛い笑。グランにべったりな所も、starsを歌い終わったジャベを鼻で笑う所も。なのに勇敢であるガブ。やんちゃで、学生達の仲間になりたくて背伸びをして、時に可愛い所もあり、勇敢さを忘れないまさにガブらしいガブでした。


岩瀬花音:リトルコゼット
桑原愛佳:リトルエポニーヌ
花音ちゃん目がまん丸で可愛いリトコゼでした。バルジャンに人形をもらう所では本当に嬉しそう😊



観る度に新しい感動と発見が沢山ある。改めてレミゼラブルが好きでよかったと思わせてくれる作品です。
次回に続きます。