隣のワカメは青く見える

九州を拠点に生きている現役3年目大卒看護師。最近の悩みは観劇と旅行に費やすお金をいかに捻出するか。そんな日々です。

19/7/29S@Les Misérables初日in福岡

とうとう始まりました。私の夏が。

2年越しのレミゼラブルです。これが来なきゃ夏は始まらない。私の中の永遠のバイブル的存在です。


初日に行ける事に感謝しながら座席へ。とりあえず押さえたのは王道のC席😂初日の立ち見はそれ程多くない印象でした。


福岡初日のキャスト表は以下の通り↓

今年はトリプルキャストに加えテナルディエはなんという事でしょう4人構成です。(福岡公演では駒田さんは出演されませんが)随分手厚いですよね。今年は散財が免れません😭
それでも後悔はしない。それがLes Misérables!!!


情報量が多いので、基本的に随時キャスレポを中心にあげていこうと思います。作品が好き過ぎるあまり辛口になるかも…。あくまで個人的感想です。あしからず。
それではレッツラゴー!!!



福井晶一:ジャン・バルジャン
福井さんはやはり芯の通ったバルジャンを演じるのがお上手だなと思います。今年のキャストの中でも1番原作に近いのではないでしょうか。司教様から頂いた『再生』を軸として大きく変わったジャンバルジャンの人生を、強い意思と信念を胸に1本突き刺してぶれる事なく最後まで生き抜く力強いバルジャンです。
福井バルジャンの魅力は圧倒的にジャベールとの関係性だと思います。彼のバルジャンとしての生き方は、司教に誓った命とファンテーヌと交わした確固たる約束を果たす為のものでありその為にはコゼットも守り抜くという覚悟が強いので、その揺るぎない信念を元にジャベールと向き合って行きます。
ただ、そこに対する思いが強すぎるせいかコゼットに対しての愛は淡白気味に思えてしまいます。だけど、ラストの『老い』は凄いぞ!


川口竜也:ジャベール
川口さんは私の理想とするジャベールそのもので、愛しても愛しきれないどこまでも強く孤独なジャベールを演じてくださいます。
彼の演じるジャベールの魅力は地の果てまでも突き詰める執念と理性を感じさせないかのような冷徹さ。彼の過去を知れば知るほど竜也さんでなければ出せない魅力が溢れてきます。例えるなら忍び寄る蛇でしょうか。頭では分かっているのに彼の過去が、考えが、理想が罪の全てを許さない。どこまでも無慈悲で、現実を追い求め、人生に縛られ、苦しいという感情も救いさえも手に入れることが出来ない。こんなにも孤独なジャベールを演じきれるのは、これまでも、きっとこれからも私の中では竜也さんしかいません。
川口さんは砦で亡くなったガブを見つめて思わず近付きはするものの触れる事が出来きません。彼らを殺すよう命じたのも、この子の命を奪ったのも全て自分だから、十字架を切ることも出来ないとおしゃっていました。強く握りしめた拳を震わせながら『バルジャーン!!!』と地の底から振り絞るように叫ぶのですが、私の場合ここでほぼほぼ精神を使い果たします。その後の自殺で涙腺崩壊は免れません。ラストでファンテとエポが出てくる場面のためにライフを0.1%だけ残して、これらの川口ジャベールの場面に全力を注ぎます。それをする価値があるのです。
こんな場面でもガブに慈悲をかけることすら許せない。(映画ではガブに勲章を与えています。)込み上げるのは疑問か?混乱か?怒りか?悲しみか?みなさんもこの史上最強の川口ジャベールの魂の叫びを聞いてください。


知念里奈:ファンテーヌ
知念さんは弱く儚いファンテーヌ。母としての力強さよりも1人の女性としての存在が大きいです。それもあり、知念さんの演じるファンテは弱さ上のコゼットを思う気持ちが魅力ですね。
今年のプリンシパルの中では間違いなく1番穏やかで優しい表現をされる方だと思います。私の中でのファンテは母親としての強さよりも1人の女としての弱さだったりズルさだったりという点も重要視しているので知念さんは好みです。


唯月ふうか:エポニーヌ
ふうかちゃんはエポとしての強さはあまり感じられませんが、その弱さが魅力となったエポちゃんですね。幼い頃はコゼットという比較対象がいて、贔屓の対象となり優越感に浸る毎日だったものが10年という月日を経てマリウスを愛する事と自分の置かれた環境下があいまり徐々にテナルディエ夫妻の自分へ向いていた愛情と言うものが実際どのようなものかという事に気が付きます。
ここからがエポの見せ場になりますが、ふうかちゃんは自分の人生に絶望し悲観的な、そんなエポのか弱い部分を表現しています。それでいてひたむきにマリウスを愛する、健気で可愛いエポちゃんですね。
私の好みはどちらかと言うと、そんな醜く惨めな人生が報われないとしても、信じ続け縋り付いてでも抗い続ける根の強さがあるエポ…。ま、いろんなエポがいていいと思うけどね!


内藤大希:マリウス
内藤さんはマリウスの危なく脆い部分を上手に演じて下さる方です。マリウスの優しさや柔らかさではなく、意外と無鉄砲でアホな部分を引き出した猪突猛進タイプです。家の立場を捨てて革命には参加するわ、乙女心には気付かないわ、エポそっちのけで一目惚れしたコゼットへ執着するわ、とそのひとつひとつに絶妙にアホさが備わっているんです。褒めてます。


小南満佑子:コゼット
小南さんはとても可愛らしいのに声量がでる方です。私が舞台レミゼラブルのコゼットに求めるものは、大切に大切に箱入り娘のように育てられた上品で可愛らしい姿。歌唱力は対して求めてませんが、高音も出るし声量も安定しているしととてもいいコゼットちゃんです。本来ならば、バルジャンに守られ、マリウスに守られ、か弱く可愛らしく何も知らない純粋で真っ白なコゼットを求めているので特にキャストにこだわりはないんです。その点に関しては小南さんはやはり動きが柔らかく、マリウスに対しても上品に優しく接して下さいます。


KENTARO:テナルディエ
何を言おう、私が1番好きなのがケンタロウさんのテナルディエなのです。ゲスさ、汚さ、心の弱さ、もう全てが最高です。テナルディエ夫妻は当時のフランスの中でも弱き市民の立場の中で、世間の風潮に流されながらも懸命に泥臭く生き抜いている代表的存在として舞台版でも描かれていると思います。
エポを商売道具として不当に扱い、店に来た視覚障害者からも何の気なしに全て吸い尽くし、下水道の中では戦死した学生の死体から喜んで金品を奪い去る。そんなどうしようもない悪党よりも更に悪党なやつなんです。終始ダミ声で歌い汚らしく演じ仕上げるKENTAROテナがどうしようもないくらい好きなんです。おどけっぷりも流石ですが、学生や市民達を見下すような、ゴミでも見るようなあのゾッとするような冷たい視線、人間の汚さでは上位に食い込んでくる方です。


森公美子:マダムテナルディエ
今年も出演してくださりありがとうございます!もりくみさんはもうレジェンド的存在です。言うことは何もないです。声量と演技で超えられるマダムは出てくるのか?いや、もはや次元が違うのではないか?と思います。
マダムのテナルディエに対する呆れと満更でもない様子がマダムの魅力であり見てほしい所。それでいてきちんとテナルディエを立てる事もできます。テナルディエとマダムは演者によって2人の関係性が異なって見えるのですが、正直個人的には今日の組み合わせが1番だと思っています。


上山竜治:アンジョルラス
アンジョルラスって学生達のリーダーであり、情熱に溢れた若者であり、カリスマ性のある好青年だよね。という事を念頭に置き話させていただきます。上山さんはその点に関しては一昨年に続き力強く、バラバラな学生集団をまとめ上げる力を持ち合わせている方だと思います。優しさだけでなく引っ張っていく力。カリスマ力。そんなアンジョです。


小林佑玖:ガブローシュ
3人の中では1番童顔で可愛らしいガブですね〜。声が高くてその瞳はまだ残酷で世間の汚いものは何も知らないとでも訴えているかのように輝いています。その純粋さが魅力かな?ただその純粋さが強い故に砦での戦死は涙ボロボロです。
グランテールには及びませんがそれ程可愛らしく幼く勇敢なガブ、出来ることなら君を逃がしたかったよ。時代が君を捉えたんだよ。これは今も昔も変わらず言えることですが、時代のうねりが一人一人の人生を決めるのです。もしガブのあの人生が初めから定められたものなのだとしたら、いや、時代が彼を選んだのか。


桑原広佳:リトルコゼット
尾上凛:リトルエポニーヌ
リトルコゼ・エポちゃん達に共通して言えることはみんなまだまだとっても可愛いと言うことですね。でも、なんか凛ちゃんのリトエポは本当に純粋で悪気のない意地悪そう感がすごいなぁと思いました笑
「悪気はないのよ?コゼット。でもあんたこの為に生まれて来たんでしょう?ほら早く働いてよね!」って感じかな?ごめんなさい、勝手な想像です。



まだまだ書き足りないけど頭での整理も追いつかないしこのくらいで許してください笑
次回に続きます。